HYBEってどんな事務所?K-POP最大手の歴史と全レーベル解説
推しのMVや公式サイトを見ていると、どこかで「HYBE」というロゴを目にしたことはありませんか?「BTS」「SEVENTEEN」「LE SSERAFIM」——K-POPを聴いていると、次々とHYBEの名前が出てくる。でも、実際にどんな会社なのか、よくわからないまま流している方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、HYBEの歴史・傘下レーベルの仕組み・所属アーティスト一覧を、K-POP初心者の方にもわかりやすくまとめます。
先に結論をお伝えすると、HYBEはBTSを生み出した事務所として有名ですが、今では7つ以上のレーベルを傘下に持つK-POP業界最大手のエンタメグループです。2025年度の売上は約2,816億円(2兆6,499億ウォン)で過去最高を更新しており、「最大手」という呼び名は数字でもしっかり証明されています(出典:HYBE JAPAN プレスリリース)。
HYBEの前身はBig Hit Entertainment——破産寸前からスタートした小さな事務所
HYBEの始まりは、Big Hit Entertainmentという名前でした。2005年2月に、JYPエンターテインメント出身のプロデューサーパン・シヒョク(Bang Si-hyuk)が設立した会社です。
当初のBig Hitは、K-POP業界でほぼ無名の小さな事務所。アーティストを抱えてはいたものの、ヒットには恵まれず、資金繰りに苦しむ時期が続きました。「いつ倒れてもおかしくない」という状態を、パン・シヒョクの作曲家・プロデューサーとしての仕事で何とか支えていたとされています。
「あのHYBEがそんな出発点だったの?」と思うかもしれませんが、これが今につながる物語の始まりです。次のセクションで、どんな転機があったのかを見ていきましょう。
BTSのデビューとK-POP史上最大級のブレイク
転機は2013年。BTSがBig Hit Entertainmentからデビューしたことで、会社の命運が大きく変わります。
それまでのK-POP業界は、SM・JYP・YGの「3大事務所」が長く市場をリードしてきました。Big Hitはその外側にいた、いわばアウトサイダーの存在です。
ところが2016〜2018年にかけてBTSが世界的にブレイク。米ビルボードチャートへのランクインを繰り返し、SNSを通じて「ARMY」と呼ばれるファンコミュニティが世界中に広がりました。その結果、Big Hitは「4番目の大手事務所」として業界に確固たる地位を築きます。
そして2020年10月15日、KOSPI(韓国総合株価指数)への株式上場を果たします。公募価格13万5千ウォンに対して、初値は27万ウォン(2倍)。時価総額は約1兆円規模に達しました(出典:Hybe Wikipedia / Google Finance)。
まさに「音楽だけで世界を動かした会社」の瞬間でした。
2021年、Big HitからHYBEへ——複数レーベル体制に転換した理由
BTSの成功で資金力を得たBig Hitは、他のレーベルや事務所を積極的に買収・設立し始めます。そして2021年3月31日、会社名を「HYBE」に変更しました(出典:Hybe Wikipedia)。
「Big Hit」というひとつの事務所から、複数のレーベルを束ねるエンタメグループへと生まれ変わったわけです。
なぜ複数レーベル体制にしたのか? それは「各グループのカラーを守りながら規模を拡大するため」です。BTSを担当するチームとSEVENTEENを担当するチームが同じでは、それぞれのグループの独自性が薄れてしまいます。別会社として運営することで、グループごとに最適なプロデュースができる仕組みになっています。
「事務所がひとつじゃないのか」と驚く方もいますが、これがHYBEを理解するうえで最も大事なポイントです。
HYBE傘下のレーベルと所属アーティスト一覧(2026年現在)
現在、HYBEは以下のようなレーベルを傘下に持っています。
| レーベル名 | 主な所属アーティスト |
|---|---|
| BIGHIT MUSIC | BTS、TXT |
| BELIFT LAB | ENHYPEN、ILLIT |
| SOURCE MUSIC | LE SSERAFIM |
| PLEDIS Entertainment | SEVENTEEN、fromis_9、TWS |
| KOZ Entertainment | BOYNEXTDOOR、ZICO |
| ADOR | NewJeans(※2026年7月現在、一部メンバーが活動再開に向けて調整中) |
| HYBE LABELS JAPAN | &TEAM |
出典:HYBE公式サイト / Hybe Wikipedia(2026年7月確認)
BTSが所属するのは「HYBE全体」ではなく、傘下の「BIGHIT MUSIC」というレーベルです。SEVENTEENは「PLEDIS Entertainment」、LE SSERAFIMは「SOURCE MUSIC」と、それぞれ別会社が担当しています。
「BTSとSEVENTEENは同じHYBEなのに、なんか雰囲気が全然違うな」と感じたことがある方、正解です。それはプロデュースするチーム自体が別だからです。
HYBEが「ただの事務所」ではない理由——Weverseという独自プラットフォーム
HYBEを語るうえで欠かせないのが、ファンとアーティストをつなぐアプリ「Weverse(ウィバース)」の存在です。
HYBEはこの独自コミュニティプラットフォームを自社で開発・運営しており、BTS・SEVENTEEN・LE SSERAFIMなどHYBE傘下のアーティストはもちろん、HYBE以外の事務所のアーティストも続々と参加しています。日本では香取慎吾・Mrs. GREEN APPLE・YOASOBIなどもWeverse上でファンコミュニティを持っており、もはやK-POP専用のアプリにとどまらない存在になっています(出典:音楽ナタリー)。
アーティストの公式投稿・動画・グッズ販売まで、ひとつのアプリで完結できる設計で、「K-POPを聴いていたらいつの間にかWeverseに登録していた」という方も多いはず。HYBEが作ったプラットフォームが、エンタメ業界全体のインフラになりつつある——これもHYBEが「ただの事務所」ではない理由のひとつです。
(※Weverseについて詳しくは「推しからDMが届くって本当?ウィバース・Bubbleなどファンプラットフォームの仕組みを解説」(後日公開)をご覧ください。)
まとめ:HYBEはK-POPの業界地図を塗り替えた会社
- 2005年、Big Hit Entertainmentとして設立
- 2013年、BTSがデビューし世界的ブレイク
- 2020年、KOSPI上場(時価総額約1兆円規模)
- 2021年、社名をHYBEに変更し、複数レーベル体制へ
- 現在は7つ以上のレーベルを傘下に持つK-POP最大手
3大事務所(SM・JYP・YG)が長く支配してきた業界に風穴を開けたHYBE。「K-POPを聴いているといつもHYBEの名前が出てくる」という感覚は、それだけこの会社が業界に占める割合が大きい証拠です。
SM・JYP・YGについても、以下の記事でそれぞれ詳しく解説しています。
- SMエンターテインメントってどんな事務所?少女時代・EXO・aespaを生んだK-POPの元祖を解説(後日公開)
- JYP Entertainmentってどんな事務所?TWICEとStray Kidsを生んだ事務所の歴史(後日公開)
- YG Entertainmentってどんな事務所?BIGBANGとBLACKPINKが生まれたヒップホップ系事務所の歴史(後日公開)
よくある質問
Q. HYBEとBig Hit Entertainmentは別の会社ですか?
同じ会社です。2021年に社名変更されたため、古い記事では「Big Hit」、現在の記事では「HYBE」と表記されています。どちらも同じ会社を指しています。
Q. BTSとSEVENTEENは同じ事務所ですか?
どちらもHYBEグループの傘下ですが、所属する「レーベル(担当会社)」が違います。BTSはBIGHIT MUSIC、SEVENTEENはPLEDIS Entertainmentです。「同じグループ会社の、違う部署」というイメージが近いです。
Q. HYBEの事務所はどこにありますか?レーベルによって場所は違いますか?
韓国の主要レーベルは、いずれもソウル・龍山区(ヨンサン)にあるHYBE本社ビルに集まっています。レーベルは別会社ですが同じビルを拠点にしているため、練習室などの施設を別レーベルのアーティストが共有することもあるようです。韓国旅行の際に外観を見に行くファンも多いスポットで、地下鉄・新龍山駅から徒歩圏内です。なお日本の「HYBE LABELS JAPAN」は日本に拠点を置いています。